こんにちは。今回は「投資初心者が投資をする際に気を付けるべきこと」というテーマで説明していきます。
結論から言うと、必ず気を付けるべきことはずばり、「投資詐欺/ぼったくりにあわないこと」です。世の中にはいまだに投資詐欺やぼったくり思われる投資が存在していて、一部の詐欺師や悪い人達は隙あらば金融リテラシーのない方のお金を狙っています。
詐欺やぼったくりにはあうはずがないと思っている方も、この記事を一読して、投資をする前に投資先が妥当かどうか十分に検討するべきです。
投資詐欺とぼったくり投資商品
はじめに、著者が言及している投資詐欺とぼったくり投資商品について説明しておきます。
99%の投資詐欺はポンジ・スキーム
現代の投資詐欺のうち、99%にあたるのが「ポンジ・スキーム」と呼ばれる手法です。
これは、イタリア出身の詐欺師「チャールズ・ポンジ」が1910年から1920年にかけてアメリカで行った投資詐欺の名称に由来します。
詐欺師ポンジは「お金を預けてくれれば運用して増えた分を分配金として支払う」などと謳って人々から出資金を集めました。
しかし、ポンジは集めたお金を実際には運用などせず、集めたお金の一部を出資者に渡していました。いわゆる「タコ足配当」と呼ばれる状態です。
出資者にとっては実際に分配金を受け取ることができたので、まともな資金運用をしているように見え、出資者は増えていきました。
しばらくして、出資元本が膨らみ切ったところで出資基金を持ち逃げしてしまいます。
以上が、ポンジ・スキームです。古典的な詐欺手法ですが、いまだに存在する投資詐欺手法です。
ぼったくり商品は身近にある
投資詐欺とまでは言えないものの、投資したらほぼ確実に損をする投資の仕組みが意外と身近にあります。
それは、銀行や証券会社の窓口で販売されている投資信託や保険商品です。
銀行や証券会社の窓口で販売されている金融商品がぼったくりである理由は、多くの場合手数料が高いためです。
窓口で売られている金融商品の中には、購入時手数料3%、毎年の維持手数料(信託報酬)2%などというものがあったりします。
投資をやったことがない方からすると、数%くらい高くないのではないか?と思うかもしれません。しかし、この手数料は相場から見るとかなり割高な数値になっています。
また、投資信託の信託報酬は「預入額」に対して手数料が発生します。つまり、損をしても手数料は取られ続けるということです。
よく言われることですが、窓口で対面で販売されている金融商品は投資家(私たち)が儲かる投資商品ではなく、販売元(銀行や証券会社)が儲かるようになっている商品です。
また、販売している窓口の方々は「投資のプロ」ではなく「投資商品販売のプロ」です。
投資詐欺やぼったくりにあわないために
投資詐欺やぼったくり商品を買わないようにするためのポイントは以下です。
- 投資利回りの相場を知る
- 窓口で売っている商品を買わない
- 私募ファンドを避ける
- 投資先を把握する
投資利回りの相場を知る
まず、”利回り”という言葉について、改めて説明します。
利回りとは、投資元本に対して資産が増えた割合のことです。ある資本に100万円投資して資本の価値が105万円になれば5%増えたことになりますので、利回り5%といいます。
利回りは一般的に年間の増減割合のことを言います。
投資の神様といわれているウォーレン・バフェット氏の平均年率利回りは21%ほどです。一方、一般的な投資家の平均年率利回りは5~7%です。
これが、投資における利回りの相場です。この値を逸脱した想定利回りを謳っている投資商品は、投資詐欺であったり、ハイリスクな金融商品である可能性が高いと疑ってみるべきです。
儲かる投資商品は窓口では売っていない
上でも述べましたが、銀行や証券会社の窓口で販売している投資商品は手数料が高いものが多く、ぼったくり商品である可能性が高いです。
投資利回りを1%上げるのは非常に難しいことです。一般的な個人投資家の年率平均利回りは5~7%であることを考慮すると、投資額の1%以上の手数料は非常に高額であるといえます。
はじめから負け確の試合をしているようなものです。
それでは、「どこでどうやって投資商品を購入したらよいか」という疑問があるかと思いますが、その答えは「ネットで自ら情報収集をして、ネット証券を通じて自分の判断で投資商品を購入する」です。
投資初心者に私募ファンドはハードルが高い
ファンドとは、投資家からお金を集めて株式や債券や不動産に投資をする機関・会社などのことをいいます。株や債券などのパック売りのようなもので、投資信託はファンドの一種です。
ファンドには、公募ファンドと私募ファンドという2種類があります。
公募ファンドとは、証券会社を通して誰もが投資をすることができるファンドのことを指し、私募ファンドとは証券会社を通して投資することができず、限られた投資家だけが投資をすることができるファンドです。たいていの場合、私募ファンドには人伝てでファンドの存在を知り、投資をすることになります。
私募ファンドは大きなリターンが見込まれるなどのメリットもたくさんあるのですが、投資初心者にとって私募ファンドはかなりハードルが高いので避けたほうが良いです。
したがって、ファンドに投資をする際は公募ファンドである投資信託に証券会社を通じて投資をするのが良いです。
その理由は、上でも述べたような投資詐欺に遭いやすいからです。「おいしい儲け話がある」などと人から紹介された私募ファンドに投資をするのはやめたほうがよいです。
投資の世界に楽して大きく儲けられる金融商品などありません。
最低限投資先を把握するべき
投資をする際は、最低限投資先を把握するべきです。これは主に投資信託を購入する場合に言えることですが、「~さんが儲かると言っていたからこの投資商品に投資をする」や「~のサイトでオススメで紹介されていたから投資をする」と何も考えずに投資をするのはやめたほうがいいです。
なぜならば、その投資によって儲かったとしても損したとしても理由が分からず、投資の経験値にはならないからです。投資は値上がりや値下がりを予想して売買を行っていくもので、投資商品の価格が変動した場合に適切な対応ができなくなります。
したがって、投資をする前には「自分はXXの業界・会社などが今後〇〇の期間をかけて伸びると予測し、投資をする」くらいのざっくりとしてモチベーションを持っておくべきです。
特に投資信託を購入する前には、このファンドはどういった方針に従ってどういうところに投資をしているのかを最低限把握しておいてください。
以上が投資初心者が投資をする際に気を付けるべきことです。
繰り返しになりますが、投資は自分で考えて行うものです。市場に参入する前に、十分に知識を付けて、自分で売買の判断ができるようになっておきましょう。